では実際の温室の気温はどうなっているのでしょうか?
マイコンを使って温度計測装置を自作し、気温を測ってみることにしました。
センサーが2つ付いているので同時に2ヶ所の気温を1週間測れます。
温室は持っていないので、まずは簡単にホットキャップの実測から。
ホットキャップは夏野菜の苗などの生育初期にかぶせて保温し、成長を助けるものです。
笹で支柱を組み、農ポリをかぶせたものを2つ作りました。1つは穴を明けて通気できるようにしました。
外気温は以前から使っている気象観測装置を使用します。
1週間後、結果は下のとおり。(観測期間2002/2/17〜23)
ホットキャップの穴の有無にかかわらず、結果がほぼ同じなのが意外ですね。
穴は昼間に温度が上がりすぎるのを防ぐためのものなのですが...あまり効いていません。
最高気温は焼く35度と、昼間は真夏並みになります。実際、中にあった雑草は1週間でかなり大きく
成長しました。
最低気温は、外気並みに下がると考えていたのですが、これも意外なことに、わずかに上になっています。
これは多分、上昇してきた地熱をホットキャップが逃がさないためなのだと思います。
過去に計測した気温と地下40cmの地温のグラフを見てみましょう。
気温にかかわらず、地温はほぼ一定です。ですので、気温の下がる夜は地面の方が暖かく、
ホットキャップの中を暖めたと考えてよいと思います。
気温の低くなる夜間、太陽からではなく、地面から熱を温室内に取り込めるようにすれば、
温室の最低気温を高く維持できそうですね。
今度は温室の室温が上がりすぎるのを防ぐ実験をしてみました。
先の実験で用いたホットキャップを、片方大きくし、中に水を入れた容器(気温抑制装置)
をたくさん入れて気温を計測しました。右側は比較用のホットキャップです。
この原理は簡単です。
温室(ホットキャップ)内の気温が上がれば、
冷たい水の入った気温抑制装置に熱が伝わり、気温の上昇が妨げられます。
気温が下がれば暖かい水の入った気温抑制装置から熱が染み出して、急激な気温の下降が和らげられます。
計測結果は下のとおり。
見事に最高温度が抑えられました。比較データよりも上がり下がりが遅れているのは、
気温抑制装置が働いている結果だと思われます。
作成日: 2011-06-03 06:58:13
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